何気なくネットニュースを見ていたらこんな記事を見かけました。
2025年、九州大の研究で
【テストステロンの血中濃度が高い高齢者ほどアルツハイマー型認知症の発症リスクが低い】
という結果が報告された…と、いうもの。
アルツハイマー型認知症の患者の脳では、アミロイドβと呼ばれる異常なたんぱく質が適切に処理されずにたまり、病気が進行すると考えられていました。
脳内の免疫細胞であるミクログリアに着目し、テストステロンがどのような役割をしているのか…という研究を進めてきた結果、テストステロンがミクログリアに作用することで、細胞が不要になったたんぱく質などを分解し再利用する仕組みを活性化させ、アミロイドβがたまるのを防いでいることを発見したのだそうです。
テストステロンといえば、一般的には「男性ホルモン」として知られていますが、実は女性の体内にも存在し、心や脳の働きにも密接に関係しています。
特に女性は、閉経を迎える頃からエストロゲン(女性ホルモン)とともにテストステロンの分泌も大きく減少します。これが、心の不調や記憶力の低下、やる気の低下などに影響を与えていることもわかってきています。
からだの仕組みって本当に興味深いです。
エストロゲンやプロゲステロン、それにテストステロンなど…それぞれのホルモンのバランスを保つことで未来の自分や家族の健康を維持するためにもとっても大切なことだと感じています。
深いところで繋がっている香りとホルモンバランスと脳の健康
わたし達の体と心、そして脳の働きは「ホルモンバランス」によって大きく左右されます。
まだ30代になったばかりの頃、急に母の介護が必要になり自分の時間がゼロになった時期がありました。
介護を続けるなかで強いストレスと緊張の日々で、自律神経が乱れ、ホルモンバランスが大きく崩れてしまいました。
病院では「異常なし」と言われながらも不調が続き…
後から分かったのが【ストレスによる自律神経が乱れがテストステロンの過剰分泌につながっていた】ということでした。
まさか女性のわたしがテストステロン過多!?
と驚きましたが、それが心身のバランスを崩していた原因のひとつだったのです。
そんな経験があったからこそ、「テストステロン」というキーワードが印象に残りました。
「テストステロン」は男性ホルモンとして知られていますが、実は女性にとっても重要なホルモンで
脳や心の健康にも関わっているんです。
特に女性は、加齢やストレス、ライフステージの変化によってホルモンのバランスが揺らぎやすく
その結果、認知機能や情緒面にも影響が出やすくなる傾向があります。
そこで今回は、”香り”がホルモンバランスや脳の健康にどう寄り添ってくれるのかを、私の経験と最新の研究をふまえながら、やさしく解説していきたいと思います。
テストステロンって、実は“脳”にも影響してる?
「テストステロン」と聞くと、「筋肉」「男性ホルモン」「アスリート」などのイメージを持つ方が多いかもしれません。
でも実はこのホルモン、女性にもちゃんと分泌されていて、心や脳の働きにも大きく関わる重要な存在なんです。
テストステロンは、
脳の海馬(記憶や学習に関わる部分)を保護したり、 神経の炎症を抑えたり、 やる気や自信、行動力にも関与していることがわかってきました。
特に今回、九州大学の研究で注目されたのが、「テストステロンと認知症の関係」です。
この研究では、テストステロンの値が高い男性はアルツハイマー型認知症の発症リスクが低かったという結果が示されました。
女性はもともとテストステロンの分泌量が男性より少ないですが、加齢やストレス、閉経などの影響でさらに減少していきます。
そして、女性の方がアルツハイマー型認知症を発症する割合が高いというのも事実。
つまり、女性にとっても「テストステロンを適切に保つ」ことは、認知機能を守るカギになるかもしれないのです。
また、テストステロンは単独で働くのではなく、エストロゲン(女性ホルモン)とのバランスがとても重要。
このバランスが崩れることで、自律神経や感情の起伏、睡眠、そして“脳の疲れ”にも影響を及ぼします。
だからこそ、香りやリラックスを通じて、自律神経を整え、ホルモンの流れをなめらかに保つことが、未来の脳の健康にもつながっていくのです。
香りがどう脳やホルモンバランスに影響するのか
前述の通りわたし自身、母の介護によるストレスで自律神経が乱れ、そこからホルモンバランスを崩してしまった経験があります。
特にテストステロンが過剰になり、月経が止まったり、頭痛やめまい、気分の落ち込みやイライラなど、心身ともにかなりつらい時期を過ごしていました。
当時、病院では「検査上は異常なし」と言われても、毎日の不調に苦しむ自分がいました。
そんなときに、ふと手に取った「香り」が、心をふっと軽くしてくれたんです。
この不思議な感覚から、アロマの世界に引き込まれていきました。
実は、「香り」と「脳」には深いつながりがあります。
香りは、鼻から入って嗅神経を通じて“脳の感情の中枢”である大脳辺縁系(扁桃体・海馬など)にダイレクトに届きます。
この大脳辺縁系は、ストレスへの反応や記憶、感情を司る場所で、さらに視床下部(ホルモンの司令塔)とも密接につながっています。

つまり、香りは単なる「いい匂い」で終わらず、脳の奥深くに直接作用して、自律神経やホルモン分泌に影響を与えることができるのです。
たとえば、リラックス系の精油(ラベンダーやクラリセージなど)は、副交感神経を優位にして体をゆるめたり、ホルモンバランスを調整する働きがあることがわかっています。
また、「香りを感じる」という行為そのものが、今この瞬間に意識を戻し、五感を呼び覚ます行為でもあります。
現代社会では、ストレスで交感神経が優位な時間が圧倒的に多く、身体はつねに“戦闘モード”です。
その結果、ホルモン分泌が乱れ、女性ホルモンや自律神経のバランスが崩れやすくなっています。
香りを使ったアロマ瞑想や深呼吸を通して、香りの力で脳をゆるめ、自律神経を整えることが、ホルモンバランスの安定や、ストレスによる体調不良の改善にもつながっていくのです。
香りで整える自律神経とホルモンバランス
わたし達の心と体は、目に見えない「リズム」によって整えられています。
そのリズムの中核を担うのが「自律神経」と「ホルモンバランス」。
これらは互いに密接に影響しあっており、どちらかが乱れると、心身にさまざまな不調が現れやすくなります。
香り(アロマ)は、この“目に見えないバランス”に働きかける優れたツールです。
香り成分は鼻から入ると、直接「大脳辺縁系」という本能や感情をつかさどる脳の領域に届きます。
さらに視床下部という、自律神経とホルモンの司令塔にもダイレクトに影響するのです。

例えば、ラベンダーやクラリセージの香りには、自律神経を整える働きや、女性ホルモンのバランスを整えるような作用があるといわれています。
実際にわたしも、介護中のストレスで自律神経が乱れ、ホルモンバランスが崩れて体調を崩した時期、香りを生活に取り入れたことでずいぶんと助けられました。
香りを嗅ぐだけでなく、呼吸に意識を向けて行う「AROMA瞑想」などの方法を使えば、さらに深いリラクゼーションへと導かれます。
香りを深く吸い込みながら、自律神経とホルモンのバランスを整えていく…
そんな時間を日常に持つことで、揺らぎやすい女性の心と体に、内側から穏やかな安定感を育むことができるのです。
認知症予防と香りの可能性
近年、「香り」が脳に与える影響について、科学的な研究が進んでいます。
以前、鳥取大学での研究でもアロマで嗅覚を刺激し記憶や認知機能の改善が期待できるとの発表があり興味深くその論文を拝見したことがあります。
その中でも注目されているのが、香りが記憶や感情をつかさどる「海馬」や「扁桃体」といった脳の深部にダイレクトに働きかけるという事実です。
これらの部位は、アルツハイマー型認知症の初期にダメージを受けやすい場所でもあります。
アロマの香りは嗅覚を通じて、瞬時に脳へと伝わり、神経細胞の活性やストレスホルモンの抑制に働くとされています。
特にラベンダーやローズマリー・カンファー、レモン、オレンジスイートといった精油には、
記憶力や集中力の向上、精神の安定といった効果が研究でも示されています。

また、2025年4月に発表された九州大学の研究では、男性ホルモン「テストステロン」がアルツハイマー型認知症の発症リスクを下げる可能性があると報告されました。
これは、脳内の神経細胞の保護や炎症抑制といった働きが関与していると考えられています。
女性は加齢とともにエストロゲンだけでなくテストステロンの分泌も減少し、ホルモンバランスが大きく変化します。
このホルモンの揺らぎが、自律神経にも影響を与え、やがて脳の健康にも影響を及ぼす可能性があるのです。
だからこそ、日常から自律神経を整え、ホルモンバランスを維持することは、認知症予防の視点からも非常に大切なセルフケアと言えます。
その手段の一つとして、「香り」が果たす役割は今後ますます注目されていくと思っています。
「2025年問題」と、香りでできる未来のセルフケア
2025年、日本は「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者となり、医療・介護の需要が爆発的に増えるとされる“2025年問題”の真っただ中にあります。
これにより、家族による介護負担、医療費の増加、介護人材の不足などが社会問題化すると予測されています。
そんな時代だから、わたし達一人ひとりが「自分の健康は自分で守る」という意識を持つことが、これからますます重要になるな…と考えていました。
そのために私が提案したいのが、「五感を使ったセルフケア」です。
中でも、香りを使った瞑想(五感を刺激するAROMA瞑想)は、現代人が忘れがちな“感覚”を目覚めさせ、リラックスと回復の時間を与えてくれるシンプルで効果的な方法です。

香りを深く吸い込むことで、自律神経のバランスが整い、脳やホルモンにも良い影響がもたらされます。さらに、瞑想によって内なる静けさを取り戻すことで、心身の緊張が緩み、自分本来のリズムへと戻っていくことができます。
現代の生活は、情報過多・感覚の麻痺・過度なストレスと、五感を閉ざしてしまう環境にあふれています。だからこそ、香りを意識する時間を日常に取り戻すことが、自律神経・ホルモンバランス・脳の健康という全体のバランスを整える一歩になるのです。
小さな習慣が未来を変えるチカラを持っています。
今日という1日を、香りとともに、自分の感覚を大切に過ごしてみませんか?
香りで整える「女性ホルモン」と「テストステロン」のバランス
テストステロンは「男性ホルモン」とも呼ばれますが、女性の体内にも少量存在しており、やる気や集中力、骨や筋肉の健康にも関わっています。
しかし、ストレスや自律神経の乱れによってこのバランスが崩れると、不調があらわれやすくなるのです。
わたし自身、介護ストレスから自律神経が乱れ、ホルモンバランスが崩れてテストステロンが過剰に分泌された結果、さまざまな体調不良に悩まされました。
だからこそ、日々のセルフケアの中で「香り」を使って緊張をゆるめ、ホルモンバランスを整えるサポートをすることの大切さを実感しています。
ここでは、テストステロンと女性ホルモン(エストロゲン)のバランスをやさしくサポートしてくれるアロマをいくつかご紹介します。
~テストステロンのバランスを整えたい時におすすめの精油~
クラリセージ
女性ホルモン様作用(エストロゲン様作用)があり、更年期やPMSの不調にもよく使われます。過剰な男性ホルモンの影響をやわらげるサポートに。
ゼラニウム
ホルモンバランス全体を調整する作用があり、ストレスや感情の波が激しいときにもおすすめ。香りも華やかで心を明るくします。
ラベンダー
副交感神経を優位にし、自律神経の安定をサポートします。緊張が続くときのホルモン乱れの予防に。
サンダルウッド
心を落ち着かせながら、性ホルモンのバランスを整えます。女性の中のテストステロンの安定にも向いています。
フランキンセンス
脳(松果体)への作用があるとされ、神経系のサポートにも◎
ローズマリー・カンファー
脳の血流を促し、集中力・記憶力アップにもおすすめの香りです。
パルマローザ
皮膚細胞再生やホルモンバランスの調整に。女性に優しい精油です。
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アロマテラピーの愉しみかたは様々ありますが、ゆったりとくつろぎながらディフューザーやアロマポットなどで香りを焚いて芳香浴をしてみてはいかがでしょうか。
さいごに
わたし達の暮らしの中で、家族の誰かがひとりでも「予防」の意識を持ち、日常的に緩和ケアやセルフケアを取り入れることができれば、ちょっとした不調の段階で対応できるようになります。
それは、病院に頼りすぎない生活の一歩であり、無駄な通院や投薬を減らすことにもつながります。
こうした家庭がひとつ、またひとつと増えていくことで、私たちが抱える膨大な国民医療費を少しずつでも減らすことができる。
私はそう信じています。
香りやタッチ、呼吸、瞑想など、五感を通じたやさしいケアを日常に取り入れることは、
未来の自分や家族、そして社会全体の健康を守るための、静かだけれど確かな行動なのです。
コメント
こんばんは、千年の木内理恵です。
早速、ホメオスタシスと男性ホルモンの記事を拝見させていただきました。
わたしが最後に読んだラベンダーの記事から、短期間に何個も記事がアップされていて驚きました。どれもこれも興味深いことばかりで、また他の記事も読んでみますね。
どの内容も、最初からですが、共感することやわたしも取り入れたかったり、求めていたりするものばかりです。
だから、すんなりと何の違和感もなく入っていくし、わたしがルルさんに好感を持てたり、何か通じるものがあったり、引き寄せ?出会えたのかも知れません。
スピリチュアル的な要素のものもあるかも知れませんが、しっかりとした研究や論文など、根拠が明示されているものもあり、ほんとにそうだと思うし、ルルさんの提唱する療法はどれも素晴らしいし、うってつけだと思います。
わたしも予防、セルフケアや自然治癒力、癒やし、地球環境の保護や動物愛護、薬などの外来物などに頼らない生活、自分を労る、香り、自然の恵み、優しさ、瞑想などのリラクゼーション、自分にとっての心地良さ、人工的ではなく自然、天然、
などなどをお好み?推し?モットー?ポリシー?憧れ?夢?向かう先?みたいに感じてます。
そして現に説得力があるのが、ルルさん自身が肌艶も良く明るく健康的で朗らかで、人間関係も良く、誰とでも(職員、利用者)上手くやれているし、そのように意図的にも行動をしていたり、セルフマネジメント?コントロール?されているから、何処に派遣されても、トラブルがあっても、上手く回避したり対処したり、すり抜けられてるんだろうな、と思えました。
ルルさんの解説はとてもわかりやすく、読みやすく、お人柄もでてるし、療法どれもが繋がっている、単体でも総合的にも相乗効果がある、人や地球に優しい、愛にあふれていたりする活動です。
波長?バイブス?みたいなのが合う?通じるものがある?からか、最初から放っていた香り(聞いたらマスクにつけていたラベンダー)、ルルさんの行く先々での残り香が良い匂いするな、何だろう?と興味を持ったし、こういう話ができたり、展開になったのかも知れません。アリガトウ
今、体も心もかなりキツい時期で(更年期、閉経して丸1年ホルモンバランスのゆらぎ時、ケアマネ受験勉強からの研修のストレス、睡眠不足、何ヶ月間もリフレッシュしてない、肉体重労働、疲れやすい、不定愁訴)、ルルさんに助けを求めたい心境、藁をもすがる気持ち?でいたから、この今のグッドタイミングでこういう記事、知識の習得、ルルさんの存在とかがとてもありがたいです。
ホムペを紹介してくれて感謝です。
どうもありがとうございます。
わたしの文章や伝え方が、わかりずらくて下手っぴですみません。
今宵もかわいい愛猫ちゃんと良いお時間を楽しみ、明日も良い休日をお過ごしくださいね。