2024年の夏は酷暑で、季節が変わり12月に入っても暖かな日々が続いていていましたが、中旬を過ぎて急に気温が下がるようになりました。
そろそろ、喉のケアをして風邪予防も意識しておきたい頃です。
気温が低く乾燥する冬は特に気をつけたいですね!
どのように細菌やウィルスが侵入するのか・・・?
鼻や喉などの呼吸器は、空気と一緒に細菌やウイルス、ホコリなどの異物が常に侵入してきています。
風邪は、鼻や喉、気管に細菌が感染し炎症が起きたものですよね。
予防の第一歩は入り口で異物をシャットアウトすること!
抗菌、抗ウイルス作用のある精油の吸入やうがいを習慣づけましょう。
知っておきたい解剖・生理
喉には空気が出入りすること穴を取り囲むように扁桃体がありますが、これはリンパ節です。
ここには、喉の粘膜に菌やウイルスなどの異物が張り付いた時にその除去にあたるリンパ球がたくさん待機してるんです。
速やかに異物が退治されたら問題ないですが…
異物の威力が強くてなかなか退治できないと、カラダのほかの場所にいるリンパ球に応援を頼むんです。(素晴らしいチームワーク!)
すると、喉のリンパ節にたくさんのリンパ球が集まってきて、自覚症状として腫れた感じになります。
また、ウイルスや菌によって粘膜細胞が破壊されると炎症を起こします。
この仕組みで気付かれる方いますかね…?
「自覚症状が出た」
ということは、カラダの機能(自然治癒力)が働いてくれてるということ。
喉が痛い…
熱が出た…
という症状は、カラダが戦ってくれてるのですからすぐにクスリを飲んでしまうのは自分の治癒力を止めてしまってるということなんです。
朝起きたら1番にお白湯でうがいをして予防する
わたし達は、寝ている時には無意識で口を開いて呼吸してるんですね。
すると、喉の粘膜にウイルスや菌が張り付いた状態なので、みんな毎日『感染』はしてるんだそうです。
『発症』させないために朝やると良い予防はうがいです。
わたしの習慣ですが…
朝起きたらすぐにやかんでお白湯を沸かしてます。
そのお白湯をコップで熱すぎずぬるすぎず…な状態まで少し冷まします。
何か食べたり飲んだりする前に、ちょうど良い温度に冷ましたお白湯でガラガラ…うがいをして口内のウイルスや菌を排出してから、沸かしたお白湯をチビチビ飲んで喉を温めてます。
わたしは一年中、毎朝必ずこのルーティンで1日が始まるのですけど…
前に喉風邪引いたのいつだろう?…というくらいに予防になってます。
風邪をひきやすい…という方は、ぜひ試してみてください。
カラダに効く「お白湯」とは・・・
うがいのお話をすると必ずされる質問があるのですが…
「お白湯は電気ケトルで沸かしたので良いのですか?」
手軽に使える電気ケトルは便利かもしれませんが、それは「ただお水を温めたお湯」です。
とお答えしてます。
5000年の歴史をもつインド・スリランカ発祥の伝統医療、サンスクリット語で「生命科学」と訳されるアーユルヴェーダでは私たち人間や生命エネルギーを持つ全てのものは、
・ヴァータ(風)
・ピッタ(火)
・カパ(水)
のエネルギーを持ち、私たちの心身の健康を支配していると考えます。
このエネルギーのバランスによって一人ひとりの本質がきまると言われています。
水(カパ)に、火(ピッタ)を加え、更に沸騰し気泡が生まれ風(ヴァータ)のエネルギーが加わったお白湯は、3つのエネルギーすべての要素を持つバランスがとれた飲み物とされています。
どんな体質の方にもおすすめで、この3つのバランスが整ったお白湯は最強の毒だしになります。
<お白湯の飲み方・作り方>
朝起きたら、まずはうがいで寝ている間に口内にたまった細菌やウィルスを外に出してからお白湯を飲みましょう。
お白湯は体内の臓器を目覚めさせてくれますよ。
①鍋ややかんにお水を入れ、蓋はせずに火にかける。
②10~15分ほど、気泡が出る程度に沸騰させる。
③60度ほどの温度に冷まし、すするように飲む。
※熱さが苦手な方は、よりぬるめでOK。まずは暖かいものを朝に摂る習慣を身につけましょう。
<アロマでうがいレシピ>
コップに200mlほどの冷ましたお白湯を入れて
・ティーツリー・・・1滴
・レモン・・・1滴
を加えます。
精油を使ったうがいは、病原菌が侵入しやすい喉を殺菌して風邪を予防し、喉の乾燥や痛みも和らげてくれます。
アロマケアで呼吸器の不調を予防する
天然の精油には、抗ウイルス作用、抗菌作用、免疫強化、抗炎症作用、去痰作用、鎮咳作用が期待出来るものがたくさんあります。
精油を吸入することで、鼻から肺までの空気の通り道(気道)を殺菌・消毒し、また粘膜から精油成分を効果的に吸入させることが出来ます。
風邪の予防で大切なのは加温と加湿。
乾燥や低温は、粘膜の抵抗力を弱めて線毛運動も鈍くなって、細菌やウイルスは威力を増すからです。
疲れやストレス、睡眠不足でも抵抗力は低下しますから日々の休息も大切にしたいですね。
アロマケアのポイント
風邪の原因となる細菌・ウイルスを抑える(抗菌・抗ウイルス)
免疫力を刺激して治癒力を高める(免疫強化・鎮静・自律神経調整)
炎症や咳を抑え、過剰な粘液や痰を排出する(抗炎症・鎮咳・去痰・抗カタル)
このキーワードから、使う精油を選ばれると良いと思います
感染症予防によく使われる精油
・ユーカリ ラディアータ(Eucalyptus radiata)
・効能:神経強壮、去痰作用、抗炎症作用、抗カタル作用、鬱血除去、鎮咳作用、抗菌作用、抗ウィルス作用、免疫強化
・特徴:鼻やのどが弱い人に向く精油です。心身ともに疲れを感じ始めた時に用いると活力を取り戻してくれる香りです。1.8シネオールが主成分ですが、グロブルスよりも精油全体に占める割合が少なく、その分ほかの成分が豊富に含まれています。グロブルスよりも作用が優しいので、グロブルスを使用できない小さな子供や高齢者、動物にも使用できます。
・ユーカリ グロブルス(Eucalyptus globulus)
・効能:神経強壮、頭脳明晰、利尿作用、去痰作用、抗カタル作用、粘液溶解、鬱血除去、鎮咳作用、抗菌作用、抗ウィルス作用、抗真菌作用、免疫強化
・特徴:肺や気管支が弱い人に向く香りです。1.8シネオールが主成分で、全体の芳香成分の80~90%含有しており、免疫の活性化、抗菌、去痰、過剰な粘液の排出、気管支粘膜の抗菌作用や咳を鎮める作用などが特徴です。空間を殺菌消毒して清浄化するとともに、心身をリフレッシュしつつも興奮を鎮めココロを平静にしてくれます。
・ティーツリー(Melaleuca alternifolia)
・効能:副交感神経強壮、頭脳明晰、うっ滞除去、去痰作用、抗炎症作用、鎮痛作用、癒傷作用、抗菌作用、抗ウィルス作用、抗真菌作用、免疫強化
・特徴:免疫力の低下や否定的な思考になりやすい傾向の時に、冷静さや前向きな気持ちにさせてくれる香りです。優れた抗感染作用があり、呼吸器の上気道と下気道の感染症に役立ちます。例えば風邪、インフルエンザ、花粉症などに。分量を守れば小さなお子さまにも使用可能です。
・ローズマリー シネオール(Rosmarinus officinalis)
・効能:頭脳明晰、記憶・集中力強化、肝臓強壮、抗炎症作用、去痰作用、粘液溶解、抗カタル作用、消化促進、抗菌作用、抗ウィルス作用、抗真菌作用
・特徴:脳に活力を与え、やる気や自信を引き出します。1.8シネオールが多く含まれており、鬱血除去作用や粘液溶解作用があり痰の排出を助けてくれます。少量なら子供の気管支炎、風邪の時にも良い精油です。ティーツリー、ユーカリ(ラディアータ・グロブルス)、タイムリナロールなどとブレンドすると抗感染症作用や免疫を強化するので風邪予防におススメです。
・ラベンサラ(Ravensara aromatica)
・効能:鎮静作用、催眠作用、鎮痛作用、神経強壮、去痰作用、抗カタル作用、鎮咳作用、鬱血除去、抗菌作用、抗ウィルス作用、免疫強化
・特徴:1.8シネオールが主成分で炎症を抑えて痰や過剰な粘液を排出させるほか、免疫機能を活性化させてくれます。風邪気味な時や疲労が溜まっているとき、眠れない時などココロとカラダのアンバランスを整えてくれる香りです。この精油の作用は幅広く、抗菌、抗ウィルス、免疫強化作用があり治癒力を高めてくれます。ティーツリー、ラベンダー、ユーカリ、柑橘系の精油とブレンドするとより効果的です。
・ニアウリ シネオール(Melaleuca quinquenervia )
・効能:神経強壮、抗痙攣作用、去痰作用、抗カタル作用、鬱血除去、うっ滞除去、癒傷作用、瘢痕形成、抗菌作用、抗ウィルス作用、抗真菌作用
・特徴:抗ウィルス、抗菌、去痰作用が強く風邪、副鼻腔炎、鼻づまり、咽頭炎、気管支炎、湿った感じの咳に適しています。エストロゲン様作用がある成分も少量含まれているので、月経の問題や更年期のケアにも用いられます。精神的なストレスがホルモン分泌やカラダの症状に影響を与えているようなときに、落ち着くよう調整してくれる香りです。
・ラベンダー(Lavandula angustifolia )
・効能:鎮静作用、鎮痛作用、催眠、抗うつ作用、自律神経調整、抗痙攣、血圧降下、抗炎症作用、癒傷・瘢痕形成作用、筋肉弛緩、皮膚細胞活性、抗菌作用、抗ウィルス作用、抗真菌作用
・特徴:頭痛・筋肉のコリ、胃痛、月経痛などあらゆる痛みと痙攣のある症状に活用できます。やけどの応急処置に使用すると痛みが治まり跡も残りにくいです。ティーツリーとブレンドすると消毒が必要な症状(ニキビ・傷・水虫・水ぼうそうなど)の傷を早く治してくれる作用があります。
カラダの痛み、落ち着きのなさ、イライラを感じている時にココロを鎮め緊張を和らげてくれるのでココロ・カラダ・感情・精神すべてのバランスをとる香りで緊急時に使うとよいレスキューアロマのひとつです。
・タイム リナロール(Thymus vulgaris ct.linalool)
・効能:鎮静・神経強壮作用、抗不安作用、抗痙攣作用、血圧降下、消化促進、子宮強壮作用、催淫作用、鎮咳作用、抗菌作用、抗ウィルス作用、抗真菌作用、昆虫忌避作用
・特徴:精神的にも肉体的にも活力を与えエネルギーが満ちてくる感覚をもたらし元気づける力が強い精油です。アルコール類が主成分で少量のフェノール類を含み、免疫強化、抗菌、抗ウィルス、抗真菌作用に優れているのが特徴。芳香成分の60~80%含むリナロールには中枢神経を鎮静して不安を和らげる効果もあり引きこもりたいような憂うつな気持ちを和らげてくれます。
ハーブティや芳香蒸留水でうがいをすると風邪など感染症の予防に役立つほか、消化を助け便通を促す効果もあります。免疫を強化し、感染症を繰り返す人や子どもの気管支炎や咳にも役立ちます。
・ペパーミント(Mentha x piperita)
・効能:神経強壮、頭脳明晰、体温調整、血圧上昇、肝臓強壮、健胃作用、駆風作用、鎮痛作用、局所麻酔、抗炎症作用、粘液溶解作用、抗菌作用、抗ウィルス作用、抗真菌作用
・特徴:ペパーミントは使用濃度によって作用が変わり、芳香成分の中のメントンは血圧を上げる作用がありますが、ごく少量使用した場合は逆に血圧を低下させます。ℓ-メントールは、中枢神経の刺激と鎮静両方の作用を持ち、免疫機能も刺激するのが特徴です。多方面で幅広く使える精油で、消化器系の不調(吐き気・胃痛・消化不良・便秘など)に役立ちます。ラベンダーとブレンドして頭皮やこめかみに塗布すると頭痛の緩和にも効果的です。興奮を鎮めて冷静さや平常心を取り戻したい時、悲観的な時には活力を与えて精神のバランスを回復させることが出来る香りです。
・レモン(Citrus limon)
・効能:精神鼓舞、健胃作用、駆風作用、消化促進、血流促進、加温作用、止血、結石溶解、肝臓強壮、静脈強壮、抗菌作用、抗ウィルス作用、免疫強化
・特徴:冷静な判断や記憶力や集中力を高めて意欲的に活動したい時におススメの香りです。
リフレッシュ効果が高い上、抗菌作用にも優れているので室内芳香に用いると空気を清浄してくれます。病原菌と戦う白血球を活性化する作用があるので、風邪や炎症、病後にも活用したい精油。血液やリンパの流れを促進し、体を温め体内の老廃物を排出します。血管壁を強化し、特に静脈の流れを改善するので足の疲れやむくみケア、セルライトの改善にトリートメントオイルにレモンの精油を活用するのもおススメです。止血作用もあるのでとっさのケガにも活用できます。
※柑橘類の精油にはフロクマリン類が存在するので「光毒性」には注意してご使用ください。
この中でもユーカリはグロブルス、ラジアータと種類がありますが
ユーカリ・ラディアータは、呼吸器でもどちらかというと『鼻』や『咽頭』など上気道の症状に。
ユーカリ・グロブルスは『気管支』や『肺』などの下気道の症状に良いとされてますのでその時の症状に合わせて使い分けると良いですよ。
マグカップやボウルにお湯を入れて、上記の中から選んだ精油を加えて湯気を吸入したり
アロマスプレーにして持ち歩くのもおすすめです。
わたしは、息苦しさの予防にもなるのでマスクの中に忍ばせて吸入して使う事が多いです。
天然の精油たちは、わたし達が持っている自己治癒力を高める助けもしてくれます。
症状が出る前の予防もですが、あれ?ちょっと風邪ひいたかな?
と気付いた時に、早めのケアでも十分効果を発揮してくれます。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
コメント